雨音がきこえる #番外編2


跡部がキレイな理由。

それは 忍足 。




まだ梅雨が続く数日後、忍足が学校を休学することになった。



忍足がいなくなっても変わらず跡部はキレイだ。

テニスをしている跡部はもっとキレイで大好き。

色素の薄い髪に、その肌に、汗が絡まり雫になって落ちていく。

碧い瞳がギラギラしてすっげー好き。

たまに跡部がオレの相手して試合してくれる。

今日久々に相手をしてもらった。

オレが大好きな跡部。

だけど。

今日の跡部は何だかおかしい…。

試合に集中してないのがすっげーわかる。

サーブを打つ瞬間に視線が泳いでる。

構えながらもふとした瞬間に後ろを振り返る。


・・・忍足だ・・・


アイツの視線を感じないから?

せっかくオレが起きてるって言うのに!

マジむかつくし!!

「アトベーっ」

オレはラケットを振り上げ大きな声で呼んでみた。

「あん?」

視線がやっとオレに合う。

「ちゃんとマジでやって欲しいし〜!」

「バーカ。オレ様はいつだって手は抜かねぇよ。…知ってんだろ」

その瞳に光が戻り、オレはくたくたになるまで扱かれた。

どんな状態の跡部でもオレは適わないな。

やっぱ跡部はすげーや。


「つかれた〜っ!!もうオレだめぇ〜…亮ちゃん肩貸して〜」

「…ジローはあのヤローと試合すんの楽しそうだな。オレは絶対御免だぜ!」

亮ちゃんが覆いかぶさったオレを支えながらそう言った。

「ねぇ亮ちゃん。跡部さぁ、最近あんななの?」

「あんな…ってなぁ…。どんなだ?…アイツはよくわかんねぇよ」

そう言いながらも亮ちゃんだってきっと気づいてる。

「でも、ちょっと今までと違う気がするぜ。なぁ長太郎?」

「そうですね、宍戸さん。ジロ−先輩は忍足先輩が休学してから部活出るのは初めてでしたよね。  基本はいつもと変わらないです…と言うより意識して演じてる感じがします」

「本人あれで何も悟られてないつもりなんだろ?何年オレら一緒なんだよ…ったくよ!」

忍足が休学して1週間程経っただろうか。

「亮ちゃんや鳳にまで分かっちゃう位なんだ?」

跡部ってば何やってるんだろう…。

その辺のヤツには絶対に分らないかもしれない。

でもレギュラーのみんなは。

樺地や亮ちゃん、鳳、オレは。

みんな跡部のこと大事に思ってる。

オレはもっと……。



                           続く

☆脱線気味の上、更新が止まり気味って一体…。  
すこしずつ本線へ戻りますので!  
もうちょっとよろしくです!